Riverside House
利根川沿いに建つ夫婦二人の住宅。住空間を考える時、建築についての選択以上に、環境(風景や場所の持つ雰囲気、開放感など)についての選択というのはクライアントの価値観や人生観を表しているのではないだろうか。この敷地と、ここを選択したクライアントに対しては、『川辺』の魅力を引き出すことのみがテーマだと思った。
アプローチを抜けると、庭につくられた砕石による擬似的な川と、その奥にわずか見える遠くの川により、室内からの眺望に対して期待が膨らむ。
1Fはゲストルームになっていて、同じく川を直接眺めるのではなく、庭を通じ、 イメージとしての『川辺』を楽しむ。2Fは生活の場として、連続した回遊性のある空間になっている。500mmのレベル差を設けていて、移動する度に水平線のレベルが変化し、用もなく歩き回ってみたくなる。
室内にいても、建具を全開にすることでソトとの境界は曖昧になる。川面にきらめく太陽によって一日中光の変化を感じることが出来、風によって四季の変化を感じることで川の流れと同じように時間もとどまることなく流れ続けているということが感じられる。バルコニーに立った時、建築に意識は及ばず、開放された気分になる。その時この場所を選択した喜びを感じてもらえたら、それだけで良い。普遍とは、川のように固定されない、流れ続けているということなんだろうと思う。そしてそのような建築をつくりたいと考えている。
日本人として組み込まれた感受性(地域性から生まれるアイデンティティ)と機能主義という合理性を融合していけたら、より楽しく豊かな風景をつくっていけるのではないかと日々考えている。
アプローチを抜けると、庭につくられた砕石による擬似的な川と、その奥にわずか見える遠くの川により、室内からの眺望に対して期待が膨らむ。
1Fはゲストルームになっていて、同じく川を直接眺めるのではなく、庭を通じ、 イメージとしての『川辺』を楽しむ。2Fは生活の場として、連続した回遊性のある空間になっている。500mmのレベル差を設けていて、移動する度に水平線のレベルが変化し、用もなく歩き回ってみたくなる。
室内にいても、建具を全開にすることでソトとの境界は曖昧になる。川面にきらめく太陽によって一日中光の変化を感じることが出来、風によって四季の変化を感じることで川の流れと同じように時間もとどまることなく流れ続けているということが感じられる。バルコニーに立った時、建築に意識は及ばず、開放された気分になる。その時この場所を選択した喜びを感じてもらえたら、それだけで良い。普遍とは、川のように固定されない、流れ続けているということなんだろうと思う。そしてそのような建築をつくりたいと考えている。
日本人として組み込まれた感受性(地域性から生まれるアイデンティティ)と機能主義という合理性を融合していけたら、より楽しく豊かな風景をつくっていけるのではないかと日々考えている。
所在地 | 茨城県 |
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建物用途 | 専用住宅 |
家族構成 | 夫婦 |
延床面積 | 185.56m2 |
階数 | 2階 |
主要構造 | 鉄骨造 |
竣工 | 2011.01 |
PHOTO BY HIROSHI UEDA